井上荒野「キャベツ炒めに捧ぐ」

おすすめ頂いて読んだ本。どうやらいつぞやのセンター試験の題材にもなったらしい。

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なんだろう、10年後の森三中主演でドラマになったら面白そう……とか思ってしまった。NHKの土曜11時くらいの枠でありそう。

 年を取ってもいろいろままならないし、なんだか引っかかる感覚を持ってしまうんだなあ。おばちゃんってもっとこう傍若無人なんだとおもってたわ。人生いろいろだ。
三人のおばちゃんたちそれぞれ表向きはにぎやがなおばさんだけど、それぞれ抱えているものもなかなかで。

これ人によっては「痛々しいおばさん」って思ったりもしそう、というか、最初そう思っていた。年齢があまりにも離れた男性に恋をして、そのうえそれを隠さない。「他の女に惚れた」という理由で別れた旦那とずるずる関係を続ける。60歳を過ぎてもこうなのか。と思うとなんだかお先真っ暗な気持ちは少ししてしまった。少なくとも私は、もうすこし節操のあるおばさんになりたい。
自分はあまりそういう話に興味が持てないからなおさらそう思ってしまった所はあるような気がする。

年齢を重ねたから悩まなくなるって訳じゃあないのだねえ、というのは発見だったかもしれない。むしろ年齢を重ねたからこその悩みもあるし、手放せることもあるし。
先ほど「痛々しい」とは書いたけれど、この年であっても悩みながらも楽しげに生きているのは、色恋沙汰で浮き足立ちたくはないけれど、こういう風に生きられたら楽しいのだろうなと思った。私には難しそうに感じたけれど。

しかしこんな惣菜屋さんあったら週4で通ってる自信あるわ。地理的に考えれば安めな気がするし、なにより美味しそう。